第三吾嬬小学校
第六部 「家族」 昭和21年6月~
6-3 吾嬬町の家
☆第三吾嬬小学校
家には、『科学の友』や『なぜだろう?なぜかしら?』という本が、束になってありました。『科学の友』は、カラーで、恐竜、宇宙など、少年の心をわくわくさせるようなことがいっぱい書いてありました。忠節をはじめ、子どもたちは夢中で読んでいました。
質素がいまでも覚えているのは、「太陽系がどうしてこういう形だってわかるのだろうと不思議だったこと」だそうです。
『なぜだろう?なぜかしら?』は、1年生用から6年生用まであって、質素の学年があがるごとに春一さんが買ってきてくれていたものです。エジプトのことなどに子どもたちは興味をもったようです。小学校高学年になった質素は、よく座敷の隅で壁により掛かって、布団をかぶって本を読んでいました。
そんな質素が、コンニャク稲荷の縁日で買ってきたものに、樟脳で走る舟や、人間の体が透かして見えるという遠めがねがありました。
樟脳で走る舟というのは、出店のその場でセルロイドの舟を作って、舟の後尾にベロをつけ、薄く伸ばした樟脳を挟んで、水に浮かべて走らせる舟です。人間の体が透かして見える遠めがねというのは、これはインチキなおもちゃでしたが、子どもたちにとっては、知らない世界をのぞき込むようなおもしろさがあったのだろうと思います。
写真は昭和30年、質素が小学校1年生の頃の第三吾嬬小学校の教室です。この頃、子どもの数が多くて、教室に入りきれないので、午前中の部と午後の部とに分かれて、2部授業が行われていました。
(制作補助ヤムヤム編集室)
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